「なんだか体がだるい」「手足が動かしづらい」「顔の左右差が気になる」
そんな違和感を感じて病院を受診しようと思ったとき、紹介されるのが『神経内科』という診療科です。
でも実際には、
「神経内科って何をするところ?」
「何科に行けばいいか分からない…」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、神経内科での初診の流れ、診察で聞かれること、行われる主な検査について、
元看護師である筆者の体験を交えながらわかりやすく解説します。
神経内科はどんな診療科?
神経内科は、脳・脊髄・末梢神経・筋肉などに異常があることで起こる、身体の不調や運動障害を専門に扱う診療科です。
神経内科でよく問診される症状の一例
・手足のしびれ
・力が入らない
・顔がうまく動かせない
・ろれつが回らない
・歩きにくさ
・転びやすさ
・疲れやすさ
・筋肉のこわばり
見た目にはわかりにくい不調が多いため、「気のせいかも」と見過ごされがち。
でも、“神経の不調”は早期発見・早期対処がとても大切です。
初診で聞かれることと、準備しておくといいこと
神経内科の初診では、まず詳しい問診が行われます。
医師は、あなたの話をもとに症状の原因や重症度、必要な検査の方向性を探っていきます。
実際に私が聞かれたのは、以下のような内容でした:
【問診時によく聞かれること】
・症状はいつから出ているか
・どんなタイミングで強くなるか or 軽くなるか
・どの部位に違和感があるか(手?足?顔?)
・日常生活にどんな影響が出ているか
→では実際に
〜問診に備えてどんなことを記録しておくと安心か〜
前回の記事では「違和感に気づくためのセルフチェック」をご紹介しましたが、
今回はその“気づき”を医師に正しく伝えるための準備として、チェックポイントをまとめました。
【診察前に記録しておくとスムーズな項目】
✅ いつ・どんな場面で違和感を感じたか(朝起きたとき/夕方以降など)
✅ 症状の頻度や強さ(毎日ある?週に数回?軽い?強い?)
✅ 見た目の変化があるか(顔の左右差、まぶたの下がり など)
✅ 生活にどの程度の支障が出ているか(歩行、家事、会話など)
これらをメモしておくことで、限られた診察時間でも伝え漏れが少なくなります。
不安や緊張でうまく話せないときも、「見せながら説明できる安心感」はとても大きな支えになります。
必要に応じて、このリストは印刷して持っていく・スマホにメモしておくのもおすすめです。
「症状を正しく伝えること=正しい診断への第一歩」と言っても過言ではありません。
神経内科の診察内容とは?検査で行われたこと
実際の診察では、次のような神経学的検査が行われました:
▶︎筋力のチェック(手足を上げて維持できるか)
▶︎反射テスト(ハンマーで膝をトントンとたたかれる)
▶︎歩行観察(まっすぐ歩けるか、ふらつきがないか)
▶︎感覚テスト(手足のしびれの有無)
▶︎目や顔の動きの観察(まぶたの動き、表情の左右差など)
これらは痛みのない検査がほとんどで、身体に負担は少ない印象でした。
必要に応じて行われる追加検査とは?
診察の結果、より詳しい検査が必要と判断された場合には、以下のような検査が行われます。
▶︎MRI(脳や脊髄の画像検査)
▶︎筋電図検査(筋肉の電気的活動を測る)
▶︎血液検査 CT、脳波、神経伝導速度
など
これらは症状や疑われる病気によって選ばれるため、すべての人が受けるわけではありません。
受診を不安に感じている方へ
「神経内科って怖いところなのかな?」
そんな不安を感じていた私も、“知る”ことが安心につながったと実感しています。
何科を受診すればいいか迷ったとき、体の違和感が続くとき、
その一歩が“早期の気づき”になるかもしれません。
まとめ
神経内科では、脳・神経・筋肉に関わる症状を専門的に診察します。
初診では
詳しい問診+神経学的検査(多くは簡単な動作や観察)
不安を減らすには、症状の記録や準備が大切です。
必要な検査は個別に選ばれ、身体の負担は比較的少なめなのが特徴です。
次回は…
「神経内科に行くべきか迷ったら?病院の選び方と受診準備のポイント」
についてお話しします。