はじめに:体の違和感を、気のせいにしていた私へ
「なんか疲れが取れない」
「でも病院に行くほどじゃないし、もう少し様子を見ようかな…」
そうやって、自分の体からのサインを“気のせい”と片づけてきたことが、私にはたくさんありました。
それは、育児や仕事、日々をこなすことで精一杯だったあの頃の私にとって、
“立ち止まる余裕”がなかったからかもしれません。
感情をメモし始めた、ひとつのきっかけ
私が「感情をメモする」という習慣を始めたのは、病気がわかってから。
心も体も不安定で、気持ちをうまく言葉にできない日が増えていきました。
それでも「今の気持ちをどこかに置いておきたい」と思って選んだのが、スマホのメモ機能です。
日記を書く時間なんてなかったから、スマホにした
子育てをしていると、自分のために机に向かう時間なんて取れません。
だから私は、「どんな状況でもサッと書ける」スマホを選びました。
寝かしつけのあと、洗い物のあと、布団の中でも。
スマホなら、ほんのすき間時間にその場で今の気持ちを書き残すことができたんです。
自然と続けることができて、気づけばそれが毎晩の習慣になっていました。
単語だけでいい。感情を残すということ
私が書いていたのは、ほんの短い言葉です。
「ムカつく」「泣きたい」「頭痛い」「眠い」
ただそれだけ。
それでも、書いていると少し落ち着けたり、心の中のもやもやが外に出ていくような感覚がありました。
そして不思議なことに、寝る前にそれを読み返してみると、
今の自分が少し変化していることに気づけたんです。
「大丈夫」「落ち着いた」「優しい言葉をかけてもらえた」「うれしかった」
そんな“今の感情”をその下に追記していました。
感情の記録が、“体の声”を拾う習慣になった
ある時ふと、書き溜めたメモをさかのぼって見返してみると、
自分の中に**“パターン”**があることに気づきました。
☑️頭痛とイライラが重なる日は→だいたい睡眠不足
☑️無気力だった日→天気も悪くて気圧が低かった
☑️気持ちが沈んだ翌日は→疲れがどっと出ていた
そうやって、感情の背景にある“体のサイン”が見えてくるようになったのです。
私は、心の記録をつけているつもりだったけど
それはいつの間にか、体と向き合う習慣にもなっていたのだと気づきました。
「体に耳を傾ける」って、こういうことかもしれない
“体に耳を傾ける”って、何か特別なことをするわけじゃない。
むしろ、それはとても静かで小さなことの積み重ね。
たとえば、自分の気持ちを箇条書きで残すこと。
それを夜、読み返して「今の私はどう?」と確認すること。
たったそれだけでも、自分の声を聞こうとする姿勢が生まれるのです。
自分の感情に“回復の記録”をつけるということ
私にとって、感情をメモすることは**「乗り越えられた証」を自分に残すこと**でもありました。
同じように落ち込んだ日があっても、
「前も大丈夫だった」
「ちゃんと戻ってこれた」
と、メモが教えてくれます。
それがあることで、次に不安やつらさが来ても、
“私はきっと乗り越えられる”と信じられる自分が育っていったんです。
おわりに:がんばりすぎていたあの頃の私へ
もし、あの頃の私に声をかけられるなら、
「もっと自分の気持ちを信じていいよ」って伝えたい。
そして今、同じように不調に戸惑っている誰かへ。
「感情をメモする」という、ほんの小さな習慣が
あなたの“体の声”に気づくきっかけになりますように。
こんな方におすすめの習慣です
・毎日が忙しくて、自分を見つめる時間がない方
・不調があるけど、どうしたらいいかわからない方
・「体に耳を傾ける」って何から始めたらいいか迷っている方
「自分の声に気づけるようになりたい」
そう思っている方に向けて、Re:Startのブログでは、
小さな気づきと、再出発のきっかけになるような話を発信しています。よかったら、他の記事も読んでみてくださいね。